こうめのはなし

不倫して裁判経験した女の話

当事者尋問について

当事者尋問とは、裁判といえば!というあのイメージそのものです。真ん中に裁判官、片側に原告と原告代理人、反対側に被告と被告代理人。決められた日程に遅れないように参加します。平日なので仕事をしているひとは休む必要があります。遠くてもここは参加してください。基本的には代理人と最寄駅や裁判所で待ち合わせして行くことになります。


いろいろと不安でしょうが、事前に一度、代理人と打ち合わせや予行練習しますのでわからないことは代理人に根掘り葉掘り聞くといいと思います。


ちなみに民事の裁判所は原告と被告の入り口が分かれていないので、鉢合わせする可能性大です。もし嫌なら代理人とよくよく相談してください。


裁判所にはいろんな裁判の部屋があります。その日そこでおこなわれている裁判は山のようにあるのです。自分の部屋は、本日の裁判一覧みたいな紙がどこかわかりやすいところにあるはずなのでそれを見て知ります。代理人がいれば付いていけば大丈夫です。


部屋に到着したら、代理人の隣の席か傍聴席(後ろのほうで一般開放されている席)に座ります。どちらでもいいそうですが、傍聴席のほうが原告の顔を直視しないのでまだ緊張しません。ちなみに一般開放されていますが傍聴席に誰か来ることは稀です。


身分証の提出と、本人確認書類を書かされます。名前、住所、生年月日など簡単なものです。捺印が必要なので印鑑を持っていきましょう。


裁判官の指示で裁判が始まります。私は嘘をつきません、という宣誓をします。中央の証言台に全員一緒に集まり、全員一緒に読み上げます。最後に自分の名前を順番に言って宣誓は終わりです。


尋問は、原告代理人→原告、被告代理人→原告、裁判官→原告。被告代理人→被告、原告代理人→被告、裁判官→被告。という順番に進みます。争点の多さによりますが、1人30分くらいだそうです。原告被告が複数いる場合、一人一人終わってから次のひとです。こうめの場合も、男性の妻、男性、こうめの順番でした。ほかのひとの尋問中はそこに居なくても構わないのですが、裁判官の心証を考えると苦しくてもそこにいるほうがいいそうです。また裁判官からの尋問は場合によってはないそうです。


原告代理人→原告、被告代理人→被告のように自分の味方からうける尋問は事前の予行練習通りなので問題ありません。大変なのは、被告代理人→原告、原告代理人→被告のように相手がたからうけるケースです。これは一応代理人が予想される一般的な質問で練習してくれますが、当日にならないとどんな質問がくるかはわかりません。当事者尋問の一番ストレスがかかるところです。


基本的に尋問は、争点の整理です。争点とは、慰謝料の金額に影響するであろうポイントです。具体的には、相手夫妻の婚姻の期間、不倫関係前の婚姻関係の状況、こどもいるいない、不倫関係の期間、不貞行為の回数、不倫関係により相手夫妻は離婚に至ったかどうか、悪質性(離婚に仕向けるように嫌がらせをしたとか)などです。このあたりは色んな法律事務所がホームページで紹介しているのでそちらを読み漁って参考にしてください。


それらを味方からの尋問ではいかに自分に有利になるように回答できるか、相手がたからの尋問ではいかに不利にならないように回答できるかが勝負なのだそうです。原告は、尋問で真実を知りたい!!という気持ちで起こすこともあるのでしょうが、実際には真実どうこうというよりとても事務的に感じました。弁護士が関わっており、金額がダイレクトに成功報酬に関わるので、戦略があるようでした。それでも、嘘はつきませんでした。嘘とばれると裁判官の心証は最悪ですし、原告に何も信じてはもらえなくなるだろうと(すでに何も信じてはいないでしょうけど)思うからです。ちなみに嘘とばれた場合は、偽証といって、裁判所からペナルティがあるそうです。それでも相手が立証できないことなら嘘つくひともいるそうです。


一通りの尋問が終わりますと、裁判は終了です。その後、別のお部屋に案内され、裁判官からまたそれぞれ呼び出されます。ここで再度、原告に和解をすすめるのだそうです。で、和解が成立したかどうかを被告側に伝えます。成立すればそこで終わり、和解成立せず判決の場合は、判決の日にちが伝えられます。判決の場合は、またここも1ヶ月半くらいかかります。


お疲れさまでした。あとはもう判決を待つのみです。


→判決とその後については、次で紹介します。